ヘルメット治療経過観察(2回目)

STARscanner頭の形

ヘルメット治療を始めてから2回目のAHS Japan訪問です。前回訪問時はヘルメットのフィッティングのみでしたが、今回は3Dスキャナで頭の形を測定して改善状況をチェックしました。この1ヶ月で見違えて頭の形が良くなったので、ちゃんと数値で結果がわかる良い機会になりました…!

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頭の形の評価指標

まずは頭の形の評価に使われる指標を書いておきます。代表的なヘルメットの製造メーカーはスターバンド、アイメット、ミシガン等がありますが、製造メーカーによって使う指標は若干異なるみたいです。おこもり家が使っているスターバンド製のヘルメットでは以下の指標に基づいて頭の形を評価します。

スターバンドの重症度分類
Lv0Lv1Lv2Lv3Lv4Lv5
標準軽度軽度〜中等度中等度重度極めて重度
斜頭PSR90.9~100.088.1~90.882.9~88.077.6~82.877.5以下
OSR92.7~100.089.5~92.687.2~89.484.8~87.184.8以下
RSI~30.730.8~46.246.3~57.557.6~70.870.9以上
CVAI0~3.33.4~6.16.2~8.68.7~10.610.7以上
短頭CR84.0~90.991.0~93.994.0~96.997.0~99.9100.0~102.9103.0~
長頭81.0~83.978.0~80.975.0~77.972.0~74.9~71.9

PSR(Posterior Symmetry Ratio):後頭部左右体積比
OSR(Overall Symmetry Ratio):全体左右体積比
RSI(Radial Symmetry Index):放射非対称指数
CVAI(Cranial Vault Asymmetry Index):非対称指数
CR(Cephalic Ratio):縦横比

出典:医薬品医療機器総合機構

 

上の指標のうち、頭の形を語る上でよく使われるのはCVAIとCRです。

CVAIは頭の変形度合いを表す指標で、正面(おでこ)から左右30°の位置で引いた2本の対角線Diag1・Diag2の差を、Diag1・Diag2のどちらか大きい方で割った値です。この値が小さいほど左右対称に近いことを意味します。

CRは短頭・長頭を表す指標で、頭の横幅を縦幅で割った値です。適正値の範囲は上の表の通りで、値が大きすぎると短頭(いわゆる絶壁)、小さすぎると長頭と診断されます。

出典:Two-Dimensional Image-Based Screening Tool for Infants with Positional Cranial Deformities: A Machine Learning Approach

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ヘルメット装着から1ヶ月での改善状況

今回の娘氏の測定結果はCVAI=8.8、CR=0.90でした。前回はCVAI、CRがそれぞれ12.8、0.93だったので、スターバンドの重症度分類で言うところの「極めて重症」の斜頭から、極めて中等度に近い「重度」の斜頭レベルにまで改善しました。また、短頭についても「軽度」から「標準」へ改善しました。

ヘルメット治療開始1ヶ月後

右の写真ではネットを被らせてぴったりしているため、左の治療開始前と撮影条件が異なってしまっていますが、ネットを取り髪の毛のある状態では斜頭と言われなければ気づかないレベルまで良くなりました。改めてヘルメット治療すげー、という感じです。

まとめ

娘氏の斜頭レベルは、あるとすればレベル6と言われて最初絶句しましたが、この1ヶ月でレベル3に限りなく近いレベル4にまで改善しました。装着開始して最初の1ヶ月は改善幅が大きいらしいですが、頭の大きさ(凹んでいた部分)が1センチ近く変わっていたのは驚きです。それだけ頭が柔らかいということですね。逆に凹みやすいということなので、大事にしてあげないとですね。

これだけすぐ治ると逆にヘルメット外した後のリバウンドも心配ですね。今度AHSに行った時に聞いてみたいと思います。

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